見てヨシ弾いてヨシの『"30本限定"スポット生産モデル』「SCHECTER CT-3-24-QM-VTR/CBB/PF」のご紹介とレビュー | 楽器買取りの管弦屋(かんげんや)

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2024年10月14日

見てヨシ弾いてヨシの『”30本限定”スポット生産モデル』「SCHECTER CT-3-24-QM-VTR/CBB/PF」のご紹介とレビュー

こんにちは！
今回は兵庫県神戸市でお買取させていただきました、「SCHECTER CT-3-24-QM-VTR/CBB/PF」についてご紹介いたします。

本機は SCHECTER JAPAN から2020年にスポット生産品*として30本のみ製造・販売されたギターです。
SCHECTER JAPAN のベストセラーモデルである「SD/NV」モデルのボディシェイプを基に、ボディ表面をアーチドトップにした「CT」という SCHECTER JAPAN オリジナルのシェイプとなっています。

※スポット生産…生産する期間や、原材料/製造方法などの理由で生産量が決められている生産方法。

以下は本機「CT-3-24-QM-VTR/CBB/PF」の簡単なスペックとなります

ボディトップにキルトメイプルの化粧板を貼り、その下にメイプルを、そしてボディバックにスワンプアッシュを使用した、3層構造のボディです。
前述の SD/NV も同じ3層構造ではありますが、本機はアーチドトップボディのため(SD/NVはフラットトップ)ボディトップのメイプル層の厚さは、最も厚いところで14～15mmで、よりコンプ感やサスティンに富んだギターとなっています。

ピックアップは SCHECTER JAPAN製、「SUPER ROCK J」ハムバッカーと「MONSTER TONE J」シングルコイルが採用され、H-S-Hの配列です。

コントロールは SD/NV と同じく「 1 Volume / 1 Tone (Split Tone Control) / Mini Switch(コイルタップ) / 5way Selector 」となっており、ミニスイッチで全てのピックアップのコイルタップが可能で、疑似的にストラトキャスターのような使い方も可能です。

「Split Tone Control」は SCHECTER JAPAN ではおなじみのシステムで、TONEツマミをPUSHした状態で通常のTONEツマミと同じ”高域を減衰させる”働きを、PULLした状態で通常のTONEツマミには無い”低域を減衰させる”働きを持っており、より多種多様な音色を出力できる便利なシステムです。

ブリッジには信頼度の高いGOTOH製の「510T-FE1」トレモロユニットが搭載されており、スムーズなアーミングと現代的な鳴りが得られます。
「510T-FE1」はシンクロタイプのトレモロユニットであり、レギュラーモデルの SD/NV に採用されているロック式タイプのトレモロユニットと比べると、ナチュラルなサウンドとチューニングの変更や弦交換が幾分容易で、本機 CT の万能さや扱いやすさに貢献しています。
レギュラーモデルとは一味違った仕様は、スポット生産モデルならではの魅力です。

ペグにもGOTOH製のロックペグ「SG360-07 MG-T」が搭載されており、しっかりとチューニングを保持してくれます。
また、MG-T(マグナムロックトラッド)モデルのため、ペグポストの高さ調整の必要もなく、裏のダイヤルを回せば簡単に弦のロックができ、セッティング・メンテナンスともに容易に行えます。

ネックジョイント部は「ULTLA ACCESS 4 BOLT」という形状で、ボルトオンネックでありながら、24フレットまで難なく演奏することができ、ローポジションからハイポジションまで縦横無尽に駆け抜けるテクニカルなプレイにも対応しています。

トラスロッドはネックエンドにホイールタイプの「スーパーアジャストシステム」が採用されており、弦を緩めることも、ネックを外すことなく、レンチ1本あればネックコンディションの調整が簡単に行える便利な構造です。

ギターの演奏性においてネックの状態というのは、最も気にかけるべき大変重要なポイントです。
「スーパーアジャストシステム」のおかげで湿度変化の激しい日本の気候下でも、”簡単に”ネックの調整が行え、”常に最良の状態”にして演奏することが出来ます。

サウンドの傾向としては、メイプルトップ/アッシュバックのボディに、メイプルネック/パーフェロー指板というスペックから想像すると、ハイ(高音域)が得意でロー(低音域)は若干少なそうなイメージですが、本個体は重量があるためか、サウンドは腰高にならず、しっかりとした芯や必要十分なローが感じられます。
トップのメイプル材の厚みの恩恵もあり、全体的に音が暴れすぎることなく纏まって聞こえる為、よりソリッドでモダンな傾向のように思えます。
ですが、ギター本体の主張や癖が強すぎるわけではないため、ピックアップ次第であらゆるジャンルに対応できそうなイメージです。

SCHECTER JAPAN のギターは総じて品質が大変良く、搭載されているハードウェアも所謂ハイエンドギターと同等のモノが採用されており、20万円にも満たない販売価格ながら、要求レベルの高いシビアなプロ・スタジオミュージシャンの使用にも耐えうるバーサタイルギターという印象です。
上記に加え、本機はスポットモデルということもあり、ルックスに違わないゴージャスなスペックで、まさにプレミアムなギターです。
スタンドに立てかけていても美しく、握って弾いても間違いのないサウンドを奏でてくれます。

ライブでの使用は勿論、宅録やその他様々なレコーディングの現場にも是非お勧めしたい1本です。

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