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こんにちは!
今回は茨城県東茨城郡でお買取させていただきました、「Ibanez RGR470」についてご紹介いたします。
RGR470は1990年代後半に製造されたRGモデルです。
シリアルはFから始まり、フジゲン製(日本製)を意味しています。
モデル名にある通り「RGR = RG “Reverse”」で、RGのリバースヘッドVerとなります。
※リバースヘッド…ヘッドのペグの配置が通常と反対で、6弦側の弦長が長く設定されているため、6弦側のテンションが強くなるとされています。 ハードに歪ませて高速なフレーズを演奏するジャンルを得意とするギターに採用されることが比較的多いようです。
ボディ材が「レゾンキャスト」と呼ばれるもので、これは木材を繊維状にして固め直した音響用集成材とされています。
レゾンキャストをボディ材に採用されたギターは比較的重量が重くなります。
また、レゾンキャストのメリットは「デッドポイント」が減少し、ストレートで伸びのあるサウンドが得られることが挙げられています。
Ibanezは90年代後半にいくつかの製品に生産コストを抑える為採用していたようです。
※デッドポイント…ギターやベースの特定のフレットで音抜けや伸びが悪いポジションをデッドポイントと呼びます。ネックの共振によって発生し、基本的にはどんなギターやベースにおいても発生するとされています。
このレゾンキャスト = 音響用集成材ですが、要は木材を細かくした後再度固めた”MDF”というもので、ギターを弾かれている方ならこの感覚がお分かりいただけるかと思いますが、上記のようなメリットがあるとはいえ若干受け入れがたいところがあります…。
ですが、百聞は一見に如かずということでメンテナンスした後試奏してみると、筆者の主観にはなりますが、アンプから出てくる音もギター本体から来る振動も非常にナチュラルに感じられました。
音の伸びやデッドポイントの解消はレゾンキャストの他にも、ブリッジやネックなどの各部位のセッティングや重量も深くかかわってくるため断言はできないところですが、通常のギターよりも改善されているように感じました。
このレゾンキャスト故のサウンドは往年のギターのサウンドとは異なる特性を持っているかもしれませんが、Ibanezを望んで使用されるプレイヤーであれば特に気になることも無く、むしろ伸びのあるリードやソロを必要とする場において、大きく貢献してくれるのではないでしょうか。
また、FシリアルのIbanezということもあってか、日本製のギターに共通して感じられる、しっかりとしたつくり故の弦の鳴りや響きが今回のRGR470にも感じられました。
90年代のIbanezはFシリアルとはいえ中古相場もそう高くなく、比較的手頃な価格で入手が可能な日本製のギターです。
2024年8月現在、ギターやベースも新品・中古ともに価格の上昇が止まりません。
そんな中今回のRGR470のような、少ないコストで確かな品質を手に入れることが可能なギターは大変希少な存在かもしれません。
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